敏感肌コスメ市場は、近年盛り上がりをみせ、多種多様なアイテムが投入されていますので、何を選ぶべきか迷ってしまう状況になっています。
今回は、敏感肌の種類から、敏感肌コスメの市場動向、敏感肌コスメの人気ブランドランキングについて詳しく解説していきます!

敏感肌の種類・タイプ
敏感肌と一口に言っても、原因や症状は人それぞれ異なります。主に5つのタイプに分けられます。
1. 乾燥性敏感肌(バリア機能の低下タイプ)
✔ 特徴:肌がカサカサする、粉を吹く、つっぱる
✔ 原因:セラミドなどの保湿成分が不足し、肌のバリア機能が弱まる
✔ おすすめ成分:セラミド、ヒアルロン酸、ヘパリン類似物質
➡ おすすめブランド:キュレル、カルテHD、ミノン
2. アレルギー性敏感肌(アレルギー反応タイプ)
✔ 特徴:花粉・ハウスダスト・金属などに反応して赤みやかゆみが出る
✔ 原因:体質的に特定の物質に対してアレルギー反応を起こす
✔ おすすめ成分:抗炎症成分(グリチルリチン酸、アラントイン)
➡ おすすめブランド:イハダ、d プログラム、NOV
3. 接触性敏感肌(化粧品・衣類・洗剤などが刺激になるタイプ)
✔ 特徴:スキンケア・メイク・シャンプーなどが合わずヒリヒリする
✔ 原因:アルコールや香料、防腐剤などの刺激成分に反応する
✔ おすすめ成分:シンプル&低刺激な成分(無添加・アルコールフリー)
➡ おすすめブランド:ファンケル、エトヴォス、ディセンシア
4. 環境要因による敏感肌(外部刺激タイプ)
✔ 特徴:季節の変わり目や紫外線、エアコンなどの影響で肌が荒れる
✔ 原因:寒暖差や乾燥、花粉、PM2.5など外的要因に肌が弱い
✔ おすすめ成分:バリア機能強化成分(ナイアシンアミド、セラミド)
➡ おすすめブランド:アベンヌ、ラ ロッシュ ポゼ、イハダ
5. ニキビ・脂性敏感肌(オイリートラブルタイプ)
✔ 特徴:肌がベタつくのにカサつく、繰り返すニキビ・毛穴詰まり
✔ 原因:皮脂のバランスが乱れ、ニキビや炎症を起こしやすい
✔ おすすめ成分:抗炎症成分(サリチル酸、グリチルリチン酸)、皮脂コントロール成分
➡ おすすめブランド:NOV、ラ ロッシュ ポゼ、イハダ
まとめ:自分の敏感肌タイプをチェックしましょう!
✔ 乾燥してカサカサ → 乾燥性敏感肌(セラミドケア)
✔ アレルギー持ちで赤くなる → アレルギー性敏感肌(抗炎症ケア)
✔ 化粧品がしみる → 接触性敏感肌(無添加ケア)
✔ 季節の変化で肌が荒れる → 環境要因による敏感肌(バリア強化)
✔ ニキビ・皮脂トラブルが多い → ニキビ・脂性敏感肌(皮脂コントロール)
自分の敏感肌タイプを知って、それに合ったスキンケアを選んでみてください。

2024年の敏感肌コスメ市場は前年比5.7%増の1,259億円
TPCマーケティングリサーチ社は、2023年の敏感肌コスメ市場を、前年比6.6%増の1,191億円と推計しています。新型コロナの5類移行による外出機会の増加・マスク着用機会の減少などでシミ・しわなどの肌悩みが顕在化した結果、高機能な敏感肌コスメに対するニーズが拡大し、市場は伸長しています。
従来の低刺激訴求の敏感肌コスメに加え、高機能成分などを配合した積極的アプローチ訴求の敏感肌コスメが増加していることからユーザーの裾野が年々広がっており、市場規模は10年前(2014年比)の約1.85倍に成長しています。
2024年については前年比5.7%増の1,259億円で推移する見込みです。美白やエイジングケアなど高機能化粧品の提案強化や、新ラインの展開、訴求力の強化を目指した既存ブランドのリニューアルなどが奏功し、引き続き市場全体でも好調に推移する見込みです。このほか、スペシャルケア商品や敏感肌コスメのプレミアムラインの導入、皮膚科学的な視点に基づいたダーマコスメ訴求ブランドへのニーズ拡大も今後の市場成長に寄与すると考えられます。
敏感肌コスメの人気ブランドはキュレル・ミノン・dプログラム
ブランド別でみるとトップは「キュレル」で、以下「ミノン」「dプログラム」「無印良品 敏感肌用シリーズ」「ラロッシュポゼ」などと続いています。
これらブランドの多くが、皮膚科学の視点に基づいた成分ケア訴求のダーマコスメ系や、“敏感肌でも美しい肌を目指す”プレミアム系など積極的アプローチを謳ったブランドとなっており、多様化した敏感肌ケアニーズに対応したブランド展開で売上は好調に推移しています。
分野別にみると、ヘアケア以外の全分野が前年比5%以上の増加推移となっています。スキンケアについては、「キュレル」や「ミノン」など多くの上位ブランドが肌悩み別に高保湿や美白、エイジング、アクネケアなどの高機能ラインを展開しユーザー拡大を図っていることから、前年比6.2%増で推移しています。またメイクアップについては、マスク着用機会の減少が最も影響することから全分野で唯一の2桁増となる10.1%増で推移しています。